RTX 3000シリーズに起因する2つの電源問題
※ 05/01 一部表記を加筆
掲題の通り。
掲示板や価格ポータルサイトにて言及があるものの、日本語でまとまった情報がないため書いてみることにする。
問題
RTX 3000シリーズ(Ampare)と特定のPC電源を組み合わせた際、意図せぬシャットダウンが発生する場合がある。
問題は2点あり、それぞれで対処法が違うため注意したい。
極端な電流跳ね上がりによるシャットダウン
RTX 3000シリーズ(Ampare)は極端な電流跳ね上がり(スパイク)が報告されており、マイクロ秒単位という瞬間的ながらRTX3090で約80A(1000W)を計測する。
(参考:https://www.fcpowerup.com/nvidia-3090-power/)
これにより、電源の過電流保護が作動し、PCがシャットダウンする。
過電流保護は一般的な電源であれば表示ワット数の100~130%程度で発動する。
例を挙げると
- Cooler Master V750 Gold V2: 78A (936W - 124.8%)
- Super Flower Leadex V Platinum Pro 1000W: 84A (1008W - 100.84%)
- Thermaltake Toughpower GF2 ARGB 850W: 93A (1116W - 131.17%)
RTX3090で750W電源の組み合わせは流石にダメそうで、電源によっては1000W表記のものもギリギリとなる。
対策としては、単純に電源容量を上げれば良い。
3090ならどんなにケチっても850W、1000W超だと安全か。
その他のカードについては850Wを選択しておけばまず問題なさそう。
グラフィックボードノイズによるSeasonic電源のシャットダウン
これについては掲題の通り。
RTX3080以上のグラフィックボードから発せられるノイズをSeasonic電源が拾い、適切にノイズが処理されず、過負荷保護が発動する保護回路ICが誤動作し、シャットダウンする。
※ 01/29 原因の発生源が誤っていたのを修正
※ 05/01 シャットダウンが起こる対象を明記
ほとんどの電源は、ノイズをフィルタリングするか、正しい信号と区別することができるが、Seasonic電源はそうではなかったということ。
本件の問題は、Seasonic自身が発売する電源はもちろん、OEM共有されている電源に波及していること。
例えば、特価で話題になったCooler Master V1200 Platinum や ASUS ROG THOR 850W あたりは該当する。
現行モデルでは改善されている「らしい」ではあるのだが、2022/01/28現在のアドバイスとしては、Seasonic及びSeasonic OEMな電源は買うなになってしまう。
OEM元まで調べて買うのはなかなか難しいと思うので、ThermaltakeかSuper Flowerあたりを買うことになるんじゃないかなぁ(自信なし)
ちなみに自分はV1200でもろに現象に当たりました。
残念無念。