RTX 3000シリーズに起因する2つの電源問題


※ 05/01 一部表記を加筆


掲題の通り。
掲示板や価格ポータルサイトにて言及があるものの、日本語でまとまった情報がないため書いてみることにする。

問題

RTX 3000シリーズ(Ampare)と特定のPC電源を組み合わせた際、意図せぬシャットダウンが発生する場合がある。
問題は2点あり、それぞれで対処法が違うため注意したい。

極端な電流跳ね上がりによるシャットダウン

RTX 3000シリーズ(Ampare)は極端な電流跳ね上がり(スパイク)が報告されており、マイクロ秒単位という瞬間的ながらRTX3090で約80A(1000W)を計測する。
(参考:https://www.fcpowerup.com/nvidia-3090-power/)

これにより、電源の過電流保護が作動し、PCがシャットダウンする。

過電流保護は一般的な電源であれば表示ワット数の100~130%程度で発動する。
例を挙げると

RTX3090で750W電源の組み合わせは流石にダメそうで、電源によっては1000W表記のものもギリギリとなる。

対策としては、単純に電源容量を上げれば良い。
3090ならどんなにケチっても850W、1000W超だと安全か。
その他のカードについては850Wを選択しておけばまず問題なさそう。

グラフィックボードノイズによるSeasonic電源のシャットダウン

これについては掲題の通り。
RTX3080以上のグラフィックボードから発せられるノイズをSeasonic電源が拾い、適切にノイズが処理されず、過負荷保護が発動する保護回路ICが誤動作し、シャットダウンする。
※ 01/29 原因の発生源が誤っていたのを修正
※ 05/01 シャットダウンが起こる対象を明記

ほとんどの電源は、ノイズをフィルタリングするか、正しい信号と区別することができるが、Seasonic電源はそうではなかったということ。

(参考:https://forums.tomshardware.com/threads/seasonic-focus-platform-high-current-tripping-resolved.3734867/post-22520745)

本件の問題は、Seasonic自身が発売する電源はもちろん、OEM共有されている電源に波及していること。
例えば、特価で話題になったCooler Master V1200 PlatinumASUS ROG THOR 850W あたりは該当する。

現行モデルでは改善されている「らしい」ではあるのだが、2022/01/28現在のアドバイスとしては、Seasonic及びSeasonic OEMな電源は買うなになってしまう。

OEM元まで調べて買うのはなかなか難しいと思うので、ThermaltakeかSuper Flowerあたりを買うことになるんじゃないかなぁ(自信なし)


ちなみに自分はV1200でもろに現象に当たりました。
残念無念。